あるがままの心

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権利を探して 19

彼女は隣町でとある少年と出会う

彼女は初めて少年を見た時―

―言葉を―失った…

―彼には片腕がなかった
銃弾に撃たれて腕が吹き飛んだのだ

この町にあるのは絶望と恐怖という名の政治
混乱と紛争という名の秩序

路上で寝ることすらここでは危険だ
連れ去られて兵士にされてしまう―あるいは奴隷かもしれない

生き残るためには自らを殺そうとする兵士を殺すしかなかった

少年は彼女を見上げる
ぎらぎらとしたその眼差しは刃物のように鋭かった

その剥き出しの敵意に彼女は足が震えた
―恐い―と…思った

それでも彼女は何か放っておけない気がした
彼女は翌日も会いに行った―少年のことが気がかりだった

その次の日も会いに行った
彼女自身―少年をどうしたいのかがよく分かっていなかった

ただ―放っておくことが―どうしても―できなかった

言葉にできる理由なんてそこにはなかった
しかし―この子を放っておいてはいけない―それだけは彼女にとって確かなことだった

こうして会うことにどんな意味があるのか
彼女は少年に何を願うというのか

敵意を剥き出しにして
さらには心が闇に堕ち
人生が暗闇に染まった少年の世界に
何を灯すというのか

噛む―叩く―無視をする―物を投げつける―叫ぶ
そんな少年に―何を託そうというのか…

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  1. 2014/08/05(火) 13:25:11|
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