あるがままの心

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権利を探して 8

彼女はこのように語った

できるようになったらできない自分にはもう戻れない
だから今のうちにできない自分を―その失敗を味わっておきなさい―…と

こうも語ったこともあった

答えを知るために勉強があるんじゃない

答えが学校の中だけ

学校を出たら答えは何処にもない
答えがあるものと思いこんでいるから―あるはずのない答えをずっと探し続けることになる

大事なのは自分の眼で見て―耳で聞いて―心で感じて
どう考えるのか―どう動くのか―どう生きるのか―ということ

答えはそれを導き出すことの一つでしかないということ

彼女はそれ以上語ることはなかった

この話を理解したものは少なかっただろう
学校で答えがあるものと教わった生徒たちには早すぎたのかもしれない

あるいは―遅すぎたのかも―知れなかった…

しかし彼女はいずれ彼らがこの言葉を必要とする時が必ず来ると確信していた
その時この話しが少しでも―導きとなるように
今分からなくても―未来を照らせるように
彼女は今ここに言葉を残しておきたかったのだろう

もしかしたらその言葉の真意を悟った者は誰もいなかったかもしれない

けれどもその言葉は―哲学は―彼らの心を打つ何かがあったのだろう
誰も口を挟むことなく―真っ直ぐに彼女を見つめて―静かにその話しに聴き入っていた

それは彼女が生徒に対して望む願いであり
彼女が教師として生徒に何を教えることができるのかという命題に対する一つの回答だった

彼は彼女の話を聞いて確信をする
彼女は今まで出逢ったどの大人とも違う存在であるのだと

彼はこの人なら信じることができるかも知れないと希望を抱く
それは生まれて初めての信頼できる人との出会いだった
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  1. 2014/07/24(木) 11:54:03|
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